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中国歴史小説と幻想的な恋の話


悪童日記 アゴタ・クリストフ

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「小説・詩の部門」




誰のブログで紹介されたのを見たのか覚えていないのです。検索したけど思い出せませんでした。
取り敢えず作者の紹介:ハンガリー生まれの亡命作家が書いた小説です。架空の時代と場所ではあるけれど読者は第二次世界大戦下のドイツの状況を思い浮かべる書き方でした。
戦争の状況下双子の男の子がお婆さんに預けられるて、そこで逞しく生きて行く姿を書いてあります。
戦争と言う異常な状況の下で人間がどう変わって行くのか、善とか悪とかの倫理感でさえ極限の状況下でどう変わって行くのか、とてもクールな目で書いてありました。
これは決して子供向けの本ではありません。

多分極めて正しい倫理感を持っている人間にとっては醜悪な本かもしれない。とってもシュールな本です。私はがつんと鉄槌をくらったような気がしてとても気に入りました。

戦争が終わって開放されたにもかかわらず思想言論の統制を受け戦時中以上の恐怖を味わうのです。最後の1ページに打ちのめされます。いや最後の一行かもしれません全文を読まない限りその意味が解らないでしょうし、ハンガリー動乱の中,祖国に親しい人を置いて亡命した作者だからこそ書けた一行なのかもしれません。

アゴタ・クリストフの三部作といわれる「ふたりの証拠」や「第三の嘘」も読んでみたくなりました。
乱読さん読んでなければ乱読さんの感想を知りたい本です。
by shou20031 | 2005-05-31 21:02 |

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永遠の愛ってあるのだろうか
by shou20031
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