中国歴史小説と幻想的な恋の話


夜叉


君は鬼夜叉の伝説を知っている
綺麗な人ほど怖い顔になるのを

僕は君の美しさに
心奪われたわけじゃない
もし僕の目が光を失ったとしても
僕は君の優しさに
かならず心を奪われるだろうから

僕が若い女に心変わりしたら
愛の強さが君を鬼夜叉に変える。

僕は君の優しさが好き
容姿の美しさは衰えるけど
歳とともに君のやさしさが輝いて
僕はいつまでも
いつまでも君に夢中でいられるから

人気blogランキング
訪れた方はここをクリックをお願いします。
「小説・詩の部門」
[PR]
# by shou20031 | 2005-09-12 12:13 |


陽射し


激しい雨がガラス窓を洗っている
待ち合わせのカフェに来るはずのない人を待つ

怒ったように木はふるえ枝をしならせ
かきむしるように葉を散らせている
それは禁じられていることへの怒りなのか
元々結ばれぬ縁だったのか
定めた気持ちがまた彷徨う

ガラス窓を打つ雨音は激しくなり
やがてカフェは私一人となる

今日は帰るつもりのない部屋
心に錐を刺す苦しみから解き放たれる為に
時計はテーブルの上に置いてきた
それは来るはずのないあなたを
いつまでも待ち続ける密かな想い

風がガラス窓をふるわせる
激しい風雨が一瞬の間止まった

嵐のような雲が割れ僅かな陽がさした時
ずぶ濡れのあなたがドアを開けた
眠りを切り裂く悲しみが止まり
戻すことのできない時間が動きはじめ
帰ることのない部屋の鍵を捨てる


人気blogランキング
訪れた方はここをクリックをお願いします。
「小説・詩の部門」


先日台風が来た朝、会社の近くにあるホテルのガラス張りのカフェに美しい女性が人待ち顔で座っていました。私は仕事の打ち合わせをしていたのですが1時間たってもその女性は、誰かを待っているのでしょうか、風に激しく揺れる外の風景を見詰めていました。はるか昔の自分の思い出と何かが重なって詩ができました。
[PR]
# by shou20031 | 2005-09-08 20:58 |


道ゆき



生きて行くには苦しすぎる
離れてゆくには辛すぎる
叶うことなら二人で
このまま落ちて行こう。
常識も義務も全てを忘れ
激情と欲望に身を焦して
二人肌を重ねたままで

後ろ指差されようが死ぬ時は同じ
あなたと一緒に手をつないで、
閻魔様の前まで歩いて行こう。
針のむしろも串刺しも
あなたと一緒ならおちて行こう。
どこまでも、どこまでも、
あなたと一緒なら


人気blogランキング
訪れた方はここをクリックをお願いします。
「小説・詩の部門」




まるで近松の心中物ような詩になってしまいましたが、ふっと浮んだ一節を言葉にしてみました。先日翔さんは恋する悦びは詩にされないのですかと尋ねられたのですが、そう言われると恋に夢中で楽しい時を詩にしたことがありませんでした。私の場合悲しみや怒り苦しみ、不安など心が揺れるときは詩が浮ぶのですが嬉しいときはどういうわけか浮びませんでした。
はてはてどうしたわけなんでしょう?
江戸時代の人情本には心中物って結構ありますが、月9のトレンディードラマには心中物なんてないのはやはり時代によってはやりすたりがあるのでしょうね。
ちなみに江戸時代心中して生き残ると、市中引き廻ししの上、張り付けの刑だったらしいですね。心中が多く見せしめの意味があったそうです。それでもあなたは愛しい人と心中しますか?
[PR]
# by shou20031 | 2005-09-03 23:03 |


忘れなければならないもの


忘れなければならない時がある
それがどんなに苦しくとも
それが最初からの約束

風にふわりとなびいたあなたの髪は
カフェで背中合わせに座って
本を読んでいた僕の目を覆った
それが初めての出会いだった

忘れなければならない人がいる
それがどんなに辛くとも
それは守らなければならないルール

いつも待ち合わせは背中合わせ
話しをするのも背中合わせ
昼間のあなたはサングラスを外さない
僕はあなたの瞳を見た事がなかった

忘れなければならない思い出がある
それがどんなに悲しくても
二度と見せてはいけない涙

あなたが僕に求めたものは
優しさでも男らしさでもなかった
あなたが耐えていた苦しみを
ただ一緒に感じてあげることだった

忘れなければならない夢がある
それがどんなに寂しくとも
それを耐えなければならない夜もある

同じ部屋で同じ時間を過ごしたことさえ
忘れなければならないことがある
あなたがそれで幸せになれるのなら
僕は自分の夢さへ捨てられる

人気blogランキング
訪れた方はここをクリックをお願いします。
「小説・詩の部門」

[PR]
# by shou20031 | 2005-08-27 08:09 |


風がわいた


君の回りで風がわいた
白い芙蓉の花びらが揺れ
微かな髪の香りが漂い
時計の針が刻むことを止めた

ガラス窓の揺れる音が心地よく
私はまどろみの中に君の影を掴む
揚羽蝶が甘い夢に誘われて
濃紫の木槿の花芯が揺れる

記憶の中で鳶色の瞳を輝かせ
語り続けている君の言葉は
香りのように風に漂い
私の耳にたどり着くことはない

夏のけだるさの中
一陣の風が君の思い出を連れ去る
あの日別れた君の面影は一夜限り
満月の夜に蘇り暁の光に消える


人気blogランキング
訪れた方はここをクリックをお願いします。
「小説・詩の部門」

[PR]
# by shou20031 | 2005-08-24 21:11 |


それは


それは眩暈だったのかもしれない
真っ白な夏の午後

あなたの姿を見たこともないはずなのに
声だって聞いた事もない
でもあなたは確かにそこに座っていて
私の取り留めのない話を聞いてくれていた

それは眩暈だったのかもしれない
肌を撫でる風が気だるい昼下がり

余りにも強い気持ちが作り出した妄想なのかも
いくつもの点と線とを結び
こうあって欲しいと願ったその姿を
私はあなたへの言葉に重ね続けていた

それは眩暈だったのかもしれない
ひぐらしの鳴く夏の夕刻

すべては倒錯と誤解の世界
解き放たれた言葉は
思わぬ色にそまり戸惑い
いるはずのないあなたの姿に話しかけていた

それは眩暈だったのかもしれない
刃物のような月の光に照らされて

静けさに包まれたあなたの姿は
目を閉じてこそ鮮やかに
やがてあなたに語る
届かぬ手紙に書き尽くせぬ想い


人気blogランキング
訪れた方はここをクリックをお願いします。
「小説・詩の部門」




前作「眩暈」にはもう一片の詩がありました。実は最初にこちらが出来たのですが、後に書き上げたほうが詩として美しいので先に出してしまいました。
詩を作る人間の、他人にとってはどうでもいい、つまらない拘りなんですね
[PR]
# by shou20031 | 2005-08-22 22:56 |


身に纏うもの


蝉の鳴き声が渦を巻いている昼下がり
陽射しは肌を焦し心を焼く

公園の木の葉さえ項垂れる時
ノウゼンカズラの赤い花が謳い
むくげの白き花が耳元で囁く
あなたは幸せなの

窓を開ければ咽るような熱い風が吹き込む
心を閉ざせば冷たい想いが

レースのカーテンに閉ざされた空間は
強い光を和らげて心地よく
悲しみも苦しみも忘れ
傷付くことのない恋を夢を見る

叫び出したくなるようなよう欲情を押さえ
心にナイフを立てる悲しみ

肌の温もりを忘れた夜を重ね
乾き果てた心の襞が割れる
優しい言葉に溢れた手紙を破り
欲しくもない常識を身に纏う


人気blogランキング
訪れた方はここをクリックをお願いします。
「小説・詩の部門」



いつもの路線に戻ります。余計な事は言わず作品に集中です。
[PR]
# by shou20031 | 2005-08-21 23:30 |


満月の夜の呪文


僕は君に魔法をかけようと企んだ
沢山の本を読んでいろんな呪文を覚えた
猫は呪文をかけるところりと寝込み
犬は恐れをなして自分の小屋から出なくなった

満月の夜僕は君の部屋の下で呪文を唱えると
突然君は窓を開くと僕を見詰めて何か呟いた
あの日から君は僕を好きになり
その年の暮れ僕は君と結婚することが出来た

やがて君は僕たちの娘を産んでくれて
全ては順調に進んでいるはずだった
僕は同僚に合コンに誘われても
娘の顔見たさに飛ぶように君のもとに帰って行った

やがて娘が幼稚園に通うようになった時
満月の夜、僕が教えたこともない呪文を口にした
誰に教えてもらったのと尋ねると
ママがね好きな男の子にかける魔法だって教えてくれたの

その時僕は初めて気がついた
あの時魔法をかけられていたのは僕の方
でも今ではどうでもいい話だった
僕は娘が唱える魔法を目を細めて聞いていた

人気blogランキング
訪れた方はここをクリックをお願いします。
「小説・詩の部門」




ある方のコメントに魔法と言う言葉がありました。その言葉を読んだ時ふと微笑みがうかんだのです。魔法ってかけられるもの?かけるもの?何だか楽しいイメージが浮んだのでファンタジーのつもりで書いてみました。
[PR]
# by shou20031 | 2005-08-21 09:40 |


捨てるな、うまいタネ

c0039644_22175761.jpg捨てるな、うまいタネ 藤田雅矢

読んで字のごとし、普段スーパーで買う野菜や果物の種を捨てずに蒔くと、どんな楽しい事があるのかをとても読み易い文章で書かれている本です。読物として素晴らしいなと思ったらこの方農学博士ですが、日本ファンタジーノベル優秀賞を受賞された作家でもあるので、難しい話も楽しく読ませてくれます。そういえば誰かがブログでアボガドの種を蒔いて芽が出た写真を載せていたのを思い出しました。

ガーデニングや家庭菜園をやられている方には別に目新しくもないでしょうね。この本も家庭菜園の本に近いですね。ただ先にも述べましたが読物に近いので実際に家庭菜園をやっていない人もペットボトルを利用して野菜の種や果物の種を蒔きたくなってくるかもしれません。自分でタネから蒔いて育てた野菜って普段スーパーで買うのよりも見てくれが悪くても美味しいものです。ひさしぶりに小松菜でも蒔いてみようかな。

最後に江戸時代に投機植物として流行った変化朝顔の記事が出ていました。私も変化朝顔のタネをいただいて蒔いているのでちょっとうれしくなりました。今年は面白い花が咲かないのが残念です。

人気blogランキング
訪れた方はここをクリックをお願いします。
「小説・詩の部門」


変化朝顔に興味のある方はこちらへ
[PR]
# by shou20031 | 2005-08-20 18:01 |


眩暈(めまい)



それは眩暈だったのかもしれない
肌が焦げるような強い日差しの中
待ち合わせのカフェで滝のような汗を拭いていると
日傘をさしたあなたは一筋も汗を流さずに歩いて来た
それはまるで古い映画を見ているような情景

それは眩暈だったのかもしれない
ガラス一枚で区切られた部屋は外の暑さとは別世界
心地よい冷気に我を忘れる
あなたは暖かい紅茶を頼み私はアイスコーヒーを頼んだ
忘れてはいけない現実と心地よい幻影

それは眩暈だったのかもしれない
聞き取れないほど小さな声に耳を澄まし
見なくてはならない現実に目を閉じていた
触れてはいけないものに触れた喜びは
守らなければならいを約束に目を背ける

それは眩暈だったのかもしれない
あの日見た君はいつのまにか腕の中から消え
抜け殻のような思い出を抱いていた
残ったものは破ってしまった約束と微かな温もり
ガラス窓の向こうで娑羅の花びらが一片舞った

人気blogランキング
訪れた方はここをクリックをお願いします。
「小説・詩の部門」



焼け焦げそうな暑い日、涼を求めてカフェに入りました。そこの庭先に一本の夏椿がひっそりと咲いていました。その店先を日傘をさした白金ネーゼは涼しげに通り過ぎてゆきました。私は一杯のアイスコーヒーを飲み終えるまでの僅かな時間、白日夢のような逢瀬に酔いました。私達が嘆き悲しむ事さえ時間の流れにはほんの些細な事に過ぎないのかもしれません。あれは夏の日の陽炎の揺らめきにすぎなかったのかもしれません。
[PR]
# by shou20031 | 2005-08-18 14:10 |

    

永遠の愛ってあるのだろうか
by shou20031
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30


人気blogランキングへ
訪問された方は上をクリックして下さい。励みになります.
{小説・詩の部門}
クリックは一人一日一回のみ有効です。


翔へのご連絡は
shou20031@
excite.co.jp
カテゴリ
以前の記事
検索
ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧