中国歴史小説と幻想的な恋の話


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忘れなければならないもの


忘れなければならない時がある
それがどんなに苦しくとも
それが最初からの約束

風にふわりとなびいたあなたの髪は
カフェで背中合わせに座って
本を読んでいた僕の目を覆った
それが初めての出会いだった

忘れなければならない人がいる
それがどんなに辛くとも
それは守らなければならないルール

いつも待ち合わせは背中合わせ
話しをするのも背中合わせ
昼間のあなたはサングラスを外さない
僕はあなたの瞳を見た事がなかった

忘れなければならない思い出がある
それがどんなに悲しくても
二度と見せてはいけない涙

あなたが僕に求めたものは
優しさでも男らしさでもなかった
あなたが耐えていた苦しみを
ただ一緒に感じてあげることだった

忘れなければならない夢がある
それがどんなに寂しくとも
それを耐えなければならない夜もある

同じ部屋で同じ時間を過ごしたことさえ
忘れなければならないことがある
あなたがそれで幸せになれるのなら
僕は自分の夢さへ捨てられる

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by shou20031 | 2005-08-27 08:09 |


風がわいた


君の回りで風がわいた
白い芙蓉の花びらが揺れ
微かな髪の香りが漂い
時計の針が刻むことを止めた

ガラス窓の揺れる音が心地よく
私はまどろみの中に君の影を掴む
揚羽蝶が甘い夢に誘われて
濃紫の木槿の花芯が揺れる

記憶の中で鳶色の瞳を輝かせ
語り続けている君の言葉は
香りのように風に漂い
私の耳にたどり着くことはない

夏のけだるさの中
一陣の風が君の思い出を連れ去る
あの日別れた君の面影は一夜限り
満月の夜に蘇り暁の光に消える


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by shou20031 | 2005-08-24 21:11 |


それは


それは眩暈だったのかもしれない
真っ白な夏の午後

あなたの姿を見たこともないはずなのに
声だって聞いた事もない
でもあなたは確かにそこに座っていて
私の取り留めのない話を聞いてくれていた

それは眩暈だったのかもしれない
肌を撫でる風が気だるい昼下がり

余りにも強い気持ちが作り出した妄想なのかも
いくつもの点と線とを結び
こうあって欲しいと願ったその姿を
私はあなたへの言葉に重ね続けていた

それは眩暈だったのかもしれない
ひぐらしの鳴く夏の夕刻

すべては倒錯と誤解の世界
解き放たれた言葉は
思わぬ色にそまり戸惑い
いるはずのないあなたの姿に話しかけていた

それは眩暈だったのかもしれない
刃物のような月の光に照らされて

静けさに包まれたあなたの姿は
目を閉じてこそ鮮やかに
やがてあなたに語る
届かぬ手紙に書き尽くせぬ想い


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前作「眩暈」にはもう一片の詩がありました。実は最初にこちらが出来たのですが、後に書き上げたほうが詩として美しいので先に出してしまいました。
詩を作る人間の、他人にとってはどうでもいい、つまらない拘りなんですね
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by shou20031 | 2005-08-22 22:56 |


身に纏うもの


蝉の鳴き声が渦を巻いている昼下がり
陽射しは肌を焦し心を焼く

公園の木の葉さえ項垂れる時
ノウゼンカズラの赤い花が謳い
むくげの白き花が耳元で囁く
あなたは幸せなの

窓を開ければ咽るような熱い風が吹き込む
心を閉ざせば冷たい想いが

レースのカーテンに閉ざされた空間は
強い光を和らげて心地よく
悲しみも苦しみも忘れ
傷付くことのない恋を夢を見る

叫び出したくなるようなよう欲情を押さえ
心にナイフを立てる悲しみ

肌の温もりを忘れた夜を重ね
乾き果てた心の襞が割れる
優しい言葉に溢れた手紙を破り
欲しくもない常識を身に纏う


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いつもの路線に戻ります。余計な事は言わず作品に集中です。
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by shou20031 | 2005-08-21 23:30 |


満月の夜の呪文


僕は君に魔法をかけようと企んだ
沢山の本を読んでいろんな呪文を覚えた
猫は呪文をかけるところりと寝込み
犬は恐れをなして自分の小屋から出なくなった

満月の夜僕は君の部屋の下で呪文を唱えると
突然君は窓を開くと僕を見詰めて何か呟いた
あの日から君は僕を好きになり
その年の暮れ僕は君と結婚することが出来た

やがて君は僕たちの娘を産んでくれて
全ては順調に進んでいるはずだった
僕は同僚に合コンに誘われても
娘の顔見たさに飛ぶように君のもとに帰って行った

やがて娘が幼稚園に通うようになった時
満月の夜、僕が教えたこともない呪文を口にした
誰に教えてもらったのと尋ねると
ママがね好きな男の子にかける魔法だって教えてくれたの

その時僕は初めて気がついた
あの時魔法をかけられていたのは僕の方
でも今ではどうでもいい話だった
僕は娘が唱える魔法を目を細めて聞いていた

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ある方のコメントに魔法と言う言葉がありました。その言葉を読んだ時ふと微笑みがうかんだのです。魔法ってかけられるもの?かけるもの?何だか楽しいイメージが浮んだのでファンタジーのつもりで書いてみました。
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by shou20031 | 2005-08-21 09:40 |


捨てるな、うまいタネ

c0039644_22175761.jpg捨てるな、うまいタネ 藤田雅矢

読んで字のごとし、普段スーパーで買う野菜や果物の種を捨てずに蒔くと、どんな楽しい事があるのかをとても読み易い文章で書かれている本です。読物として素晴らしいなと思ったらこの方農学博士ですが、日本ファンタジーノベル優秀賞を受賞された作家でもあるので、難しい話も楽しく読ませてくれます。そういえば誰かがブログでアボガドの種を蒔いて芽が出た写真を載せていたのを思い出しました。

ガーデニングや家庭菜園をやられている方には別に目新しくもないでしょうね。この本も家庭菜園の本に近いですね。ただ先にも述べましたが読物に近いので実際に家庭菜園をやっていない人もペットボトルを利用して野菜の種や果物の種を蒔きたくなってくるかもしれません。自分でタネから蒔いて育てた野菜って普段スーパーで買うのよりも見てくれが悪くても美味しいものです。ひさしぶりに小松菜でも蒔いてみようかな。

最後に江戸時代に投機植物として流行った変化朝顔の記事が出ていました。私も変化朝顔のタネをいただいて蒔いているのでちょっとうれしくなりました。今年は面白い花が咲かないのが残念です。

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変化朝顔に興味のある方はこちらへ
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by shou20031 | 2005-08-20 18:01 |


眩暈(めまい)



それは眩暈だったのかもしれない
肌が焦げるような強い日差しの中
待ち合わせのカフェで滝のような汗を拭いていると
日傘をさしたあなたは一筋も汗を流さずに歩いて来た
それはまるで古い映画を見ているような情景

それは眩暈だったのかもしれない
ガラス一枚で区切られた部屋は外の暑さとは別世界
心地よい冷気に我を忘れる
あなたは暖かい紅茶を頼み私はアイスコーヒーを頼んだ
忘れてはいけない現実と心地よい幻影

それは眩暈だったのかもしれない
聞き取れないほど小さな声に耳を澄まし
見なくてはならない現実に目を閉じていた
触れてはいけないものに触れた喜びは
守らなければならいを約束に目を背ける

それは眩暈だったのかもしれない
あの日見た君はいつのまにか腕の中から消え
抜け殻のような思い出を抱いていた
残ったものは破ってしまった約束と微かな温もり
ガラス窓の向こうで娑羅の花びらが一片舞った

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焼け焦げそうな暑い日、涼を求めてカフェに入りました。そこの庭先に一本の夏椿がひっそりと咲いていました。その店先を日傘をさした白金ネーゼは涼しげに通り過ぎてゆきました。私は一杯のアイスコーヒーを飲み終えるまでの僅かな時間、白日夢のような逢瀬に酔いました。私達が嘆き悲しむ事さえ時間の流れにはほんの些細な事に過ぎないのかもしれません。あれは夏の日の陽炎の揺らめきにすぎなかったのかもしれません。
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by shou20031 | 2005-08-18 14:10 |


あの夏の日に伝えたかった事

君に伝えたいことが多すぎて
言葉を見つけられなかった夏

偶然に駅前で出会ったあの日
二人ともクラブ活動の帰りだった
夕立の雨が通り過ぎるのを待っていた
二人の間には駅舎の柱があった

今ならどんな話でも出来るのに
どんな気持ちも伝えられるのに

あの時伝えようとした言葉を
口の中で何度もつぶやいた
時計の止まったあの日
やがて雲は切れて雨が止まった

君は恥ずかしそうに僕を見ると
小さく頭を下げて駅舎を出た

僕は君の目さえ見ることも出来ずに
笑顔させ返すこともできなかった
雲の切れ間に眩しい太陽が見えたとき
僕は遠ざかる君の背中に小さく呟いた



今朝はまるで夕立のような雨が降っていました。それは一瞬私に忘れていた甘酸っぱいあの日を思い出させてくれました。白いワイシャツとブラウスを着た高校生が大きなスポーツバックを抱えてバスを待っていました。あの日伝えることが出来なかったからこそ思い出なのかもしれません。伝えられなかった悔しさで少し詩の本を読んだりしたことを思い出しました。いつまでも平和な日本であることを祈ります。
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by shou20031 | 2005-08-16 09:55 |


図説 戦国合戦図屏風

c0039644_16164754.jpg図説 戦国合戦図屏風  学研 2,000円

この本を見るまで戦国合戦図屏風などまともに見たことはなかった。しかし刮目させられました。それまでは名もなき画家の世過ぎの為に描いたものとして興味もなかったのですが、この本の中で紹介されている戦国合戦図屏風はまさにその戦いにいた臨場感さえかんじるのです。
正直紹介の文章を書いていても興味を持たれるのは時代小説が好きな方ぐらいかなとおもいますが、そうでない方もぜひ書店、図書館で一度立ち読みで見て下さい。

秀吉と家康が対決した唯一の戦い長久手合戦図屏風は家康の側近として仕えていた成瀬正成の武功を描いた屏風なのだけれど、武家の功名を上げる苦労が垣間見えて非常に面白く解説が抜群であった。好きな方には夏休みのたまらない時間となるでしょう。私はビールを飲んで一人悠久の歴史を楽しみました。つまみは枝豆に限ります。
上杉謙信と武田信玄の川中島の戦いや、秀吉が朝鮮に侵攻した朝鮮軍陣図屏風。関が原、大阪夏の陣、冬の陣本当に見ていて飽きませんでした
(点数付けられません。あまりにも趣味に走りすぎてしまって、)

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by shou20031 | 2005-08-14 17:08 |


罪人

罪人


時間を止めようと君は僕の眼を塞いだ
柔らかな唇が甘く切なく触れた

忘れたい時の流れ
振り返れば目を覆いたくなる現実の世界
幼い頃から夢見た結婚
憧れて一緒になった夫
あれほど夢見た願いが叶ったはずなのに
鏡には満たされぬ悲しい顔が映る

今の生活が幸せでなくとも
冷たい時間が流れても壊すほどの勇気もない

いつかの諍いを繰り返し
夢だけで生きてゆけないこともわかった
子供がいなければ別れていた
肌を触れることはなくなって
以前よりも二人の言葉は優しくなり
愛しい人を大切な家族と呼ぶようになった

世間に見せる満たされた生活
枯れはてた心に満たしたいものは欲望と愛情

悲しみに震えた夜を過ごした者は
自分の苦しみを口にはしない
背徳と姦淫の罪に眼を背け
儚い優しさと温もりに身を任せる
悲しみを知らぬ者はその罪を暴きたて
世間と言う十字架に罪人を張りつける


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論争は好きなのです。学生の頃ほんの一時期政治家を志した時期がありました。その時少しスピーチとディベイト、ディスカッションの違いを学びました。スピーチはアピール力を問われ、ディスカッションは論理力と交渉力。ディベイトは閃きと綿密さでした。論争をすると相手を論破しようとする闘争心が沸きあがってきます。しかしそれは学生時代までのこと。今はいつのまにかあの時なかった協調性を重要視する自分がいます。学生時代の友人が今の私を見たら何て言うのだろう。年齢は人間を丸くするね。かな~

いつもの恋愛詩に戻りました。どこか落ち着いた自分がいます。
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by shou20031 | 2005-08-12 22:58 |

    

永遠の愛ってあるのだろうか
by shou20031


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