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中国歴史小説と幻想的な恋の話


あの夏の日に伝えたかった事

君に伝えたいことが多すぎて
言葉を見つけられなかった夏

偶然に駅前で出会ったあの日
二人ともクラブ活動の帰りだった
夕立の雨が通り過ぎるのを待っていた
二人の間には駅舎の柱があった

今ならどんな話でも出来るのに
どんな気持ちも伝えられるのに

あの時伝えようとした言葉を
口の中で何度もつぶやいた
時計の止まったあの日
やがて雲は切れて雨が止まった

君は恥ずかしそうに僕を見ると
小さく頭を下げて駅舎を出た

僕は君の目さえ見ることも出来ずに
笑顔させ返すこともできなかった
雲の切れ間に眩しい太陽が見えたとき
僕は遠ざかる君の背中に小さく呟いた



今朝はまるで夕立のような雨が降っていました。それは一瞬私に忘れていた甘酸っぱいあの日を思い出させてくれました。白いワイシャツとブラウスを着た高校生が大きなスポーツバックを抱えてバスを待っていました。あの日伝えることが出来なかったからこそ思い出なのかもしれません。伝えられなかった悔しさで少し詩の本を読んだりしたことを思い出しました。いつまでも平和な日本であることを祈ります。
by shou20031 | 2005-08-16 09:55 |

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永遠の愛ってあるのだろうか
by shou20031
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