中国歴史小説と幻想的な恋の話


春思 賈至(かし)


草色青青柳色黄
そうしょくせいせいとして、りゅうしょくきなり
桃花歴乱李花香
とうかれきらんとして、りかかんばし
東風不為吹愁去
とうふうために うれいふきさらず
春日偏能惹怨長
しゅんじつひとえに よくうらみをひいてながし

李=すもも
歴乱=花の咲き乱れる様子

<超翔訳>
芽生えたばかりの草は青青として 柳の新芽は黄金の色に輝く
桃の花は一面に咲き乱れ、すももの花は良い香りを漂わせる
春の風は私のために愁いを吹き払ってはくれず、
むしろ春の日は憎らしくも、私に悩ましい気持ちばかりを起こさせる。


この詩の素晴らしさは色と薫りを見事なまでに織り込んでいることです。第一句目には草は青、柳は黄色とその色彩を鮮やかに歌い、第二句目では桃の花があたり一面にピンク色に咲き乱れていると、これでもかと言うほど読者に風景を想像させるのです。留めの一発はスモモの香りですね。
第三句は大きく展開します。そんなに美しい春の風景だけれども私の憂いを風は吹き払ってくれないと作者である賈至は嘆きます。第四句はあんなに美しいと歌った春の日さえ私を返って苦しませると逆切れしてしまいます。
ところで作者の賈至は春の日に何を思い悩んでいるのでしょうか。やはり恋なんでしょうか。


賈至(718~772年)
盛唐の詩人字幼鄰、玄宗皇帝の開元六年の生まれ。洛陽(河南府)の人。
明経に及第した。安禄山の乱が起こると、玄宗とともに蜀に避難し、帝位を皇太子(粛宗)に譲る詔勅を起草した。罪をえて巴陵に流され、李白とともに酒宴に日を送ったこともある。
後に、京兆尹・御史大夫となり、右散騎常侍に至り、没後、礼部尚書が贈られる 。
代宗皇帝の大暦7年(772年)55歳にて没す。


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夏盛りなのに今更春を思うですが、ちょっと生真面目な論争のあとの飲み物がわりにいかがでしょうか
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by shou20031 | 2005-08-11 23:38 | 漢詩の世界

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